2003年、私の身の回りの思い出深い出来事を並べてみるテスト。
"Apacheモジュールプログラミングガイド"の出版
C言語によるApacheモジュールの開発に関する本Webエンジニアのための Apacheモジュールプログラミングガイドが8月に出版されました。当初4ヶ月で書き上げる予定が延びに延び、最終的に9ヶ月も要してしまいました。それでもApacheモジュール開発への取っ掛かりや「Apache module APIのうれしさ」をアピールできる情報が日本語英語ともにほとんど流通していない状況に一石を投じることができたのではないかなと思っています。もちろんApache version 2.xが主流になりつつあるこのご時世では、ちょっと弱かったですけど。執筆の過程で動作の確認のためにApacheのソースコードを追う場面が何度もあったり、「コンパクトで要点がハッキリしていて単体で動作して意味のある完全なサンプルコード」を目指したせいでサンプルコード(モジュール)のネタ探しと実装にずいぶん時間がかかったりと、とても難産でした。そのかわり要所要所でApacheのコードを追ったおかげで、Apache HTTP Server 1.3の内部構造の理解や「〜を実装してるのはこのへん」というのがすぐ出てくるようになったのは自分にとってよい収穫でした。
雑誌原稿の締め切り
上記書籍を書いていたので今年の前半は雑誌の原稿はあまり書きませんでした。脱稿後にいくつか書かせてもらいましたが、昨年までとは状況が変わりました。最初に提示された締め切りを守らなくなったのです。ごめんなさいごめんなさい。去年までは「締め切りをまもる小山さん」だったのですが、ことしはけっこうヤバいところまで入稿しない(できなかった)場面が目につきました。聞くところによると雑誌原稿の締め切りには
- 表の締め切り
- 裏の締め切り
- ヤヴァイ締め切り
- 謎
お歳暮
雑誌原稿や本の出版でお世話になった出版社からお歳暮を頂きました。なんか親類以外から頂いたのは初めてかもしれません。頂き物なのに妻の人が「若者への贈り物なのになんでお茶なわけ?」とか不当な文句をつけていたのが面白かったです。急須と茶葉の詰め合わせでおいしく頂きました。自転車の購入
また自転車買いました。1999年の夏に買って2000年の冬に盗まれたKUWAHARA Griffon Type-R以降、盗難への不安からGT XCR 5000と、妻のTREK 1000 Tripleで我慢(?)していたのですが、Griffonの後継機種KUWAHARA Gaapがようやく発売されるとのことで、予約・購入しました。購入したのは初期ロットのGaap Wind(スカイブルー)です。現在吉祥寺〜六本木間約20Kmの通勤で活躍してます。いやー、スタイル・走り共に満足満足。信号待ちの時たまに知らないオサーンに声をかけられるのが玉にきずです。←うれしいくせに
mod_deny_deeplink
今年のエイプリルフールネタはディープリンクを防ぐためのApacheモジュールmod_deny_deeplinkでした。そこそこ反響があっておもしろかったです。ちゃんと動く物なのでエイプリルフールネタと認識してくれずにマジ突っ込みされて困ったりもしましたが、そーいうのも期待していたのでOKなのです。去年はPerlだけでMySQLの通信プロトコルを実装したNet::MySQLとDBD::mysqlPPだったのですが、それと比べるとインパクトでは負けています。でも「イヤさ」加減では勝っていますね。さぁ来年はなにやろうかなぁ。
Yahoo! Messenger
今の職場であるヤフー株式会社に入社前、Mac OS Xで使えるまともなYahoo! Messengerが無いぞ、ということでマルチプロトコルなインスタントメッセンジャーのFireを日本のサーバへの接続と日本語のやり取りができるようにpatchを充てて使っていました。入社後はメッセンジャーと関係無いチームとはいえ当然インサイダーになるわけでおおっぴらにこの辺のコードはメンテナンスできなくなるのですが、「正規クライアントがリリースされれば良し」と軽く考えていました。しかしなかなかリリースされず密かにイライラしていたりしました。現在はビデオチャット等もできる正規クライアントが配布されているので、Fireは全く触っていません。めでたしめでたし。Perlだけで実装したYahoo!MessengerのクライアントライブラリNet::YahooMessengerも同じ理由でメンテナンスを自粛していたのですが、こちらは宮川さんに引き継ぎました。新認証プロトコルへの対応等、よろしくおながいします(ぉぃ)
自作PC初体験
SONYのCoCoonの容量不足を回避するために(ほんとか)LinuxでHDDビデオレコーダを自作するっつーことで初めてPCの自作をしてみました。元組み込み屋の視点からすると結局コンポーネントの組み合わせなので、これは「作」じゃないだろとか思うのですが、それはさておき。結果10万+αでハードウェアキャプチャとDVD-Videoへ焼き落とす環境はできました。しかしUser I/Fに手間をかけなかったために実はあまり活用していません。Mac OS Xで書いたコードの互換性テストや、ベンチマークテストの環境としての用途で8割くらい占めていたのは秘密です。なんか自作PCに燃えている人が多いように聞きますが、私は面白くありませんでした。拡張性や交換性の視点から見ると確かにメリットはあるのですが、どうしても全体的な完成度が低くなってしまいがちです。うんこなデザインのPCケースしか無いのがまずダメ。各コンポーネントもコンポーネントである必要があるので密度が低くなりますし。そんなことは無いと反論されることもありますが、AppleやSGI(非PC)のデザインを見てから言ってくださいって感じです。
AlphaやSPARCのワークステーションを買いあさる前職の同僚が「ワークステーションは一見高価ですが、トータルの完成度が高いので意外に金がかからないのです」とか言っていたのですが、それなんとなくわかります。Appleのノートパソコンでコードや原稿を書く身からすると、今後もこの路線でいくことになるとおもいます。原稿書きも開発もvimでやりますし、メールもMuttでおちついているし何よりゲームしないのでマシンパワーもいりません。それよりも道具の質感の方が大事。
とは言え自分が選んだ部品が悪いだけという可能性もありますけどね。